ENVIRONMENTAL ACTIVITY REPORT 環境活動報告
脱炭素社会に向けた取組
認識している社会的課題と脱炭素社会に対する基本的な考え方
2015年の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で採択された「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を抑制するために温室効果ガスの排出量を大幅に削減していくことが、世界全体で取り組むべき目標として掲げられました。これを受け、日本では、政府が2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。こうした流れの中、当社グループにおいても温室効果ガス排出抑制への取り組みを、「低炭素」から「脱炭素」へと強化してきました。
現在、2020年に制定した「RYODENグループ環境ビジョン」のもと、2030年までに社内電力使用における温室効果ガス実質排出をゼロにするなどの課題に取り組んでいます。
また当社独自の指標として、温室効果ガス排出量と削減貢献量を「見える化」し全社一丸で進める「トータルカーボンマネジメント」を実施しており、今後もライフサイクル視点で温室効果ガス削減に貢献していきます。
温室効果ガス排出実質ゼロのクリーン電力の活用
温室効果ガスの排出削減と吸収対策として、再生エネルギーであるクリーン電力の活用にも取り組んでいます。当社が運営する栗原太陽光発電所(宮城県栗原市)由来のトラッキング付き非化石証書※を利用したクリーン電力を、グループ各事業所で利用する取り組みを進めており、本社ビルでは2021年8月から切り替え、使用開始しています。
※非化石証書:再生可能エネルギー電力の「非化石価値」を証書にして売買を可能にしたもの。化石エネルギーとは石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料の燃焼等によって得られるエネルギー、非化石エネルギーとは太陽・地熱・風力・水力など由来の化石燃料に頼らないエネルギー(=再生可能エネルギー)
当社栗原太陽光発電の維持計画についてはこちらをご確認ください。
社会課題への対応を通じて創出する価値
当社グループでは、きれいな地球を未来に引き継ぐために、最先端の冷暖房テクノロジーや、効率的な照明や電化製品、低燃費車の使用などを通じて、自社のエネルギー消費を削減するよう努めています。また、環境への取り組みを中長期的な成長機会と捉えており、ライフサイクル思考に貢献する環境ソリューションを創出し、環境価値を増大していくことを、経営上の重要課題と位置づけています。具体的なビジネスへの展開としては、快適な室内環境を実現しながら省エネと創エネによって建物で消費するエネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指すZEBの実現や、オフィスや工場などでの環境目標を達成するための仕組みである環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)の導入・運用をトータルで支援しています。
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ターゲット7.2
2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
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ターゲット13.2
気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
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ターゲット17.14
持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。
循環型社会の形成に向けた取組
認識している社会的課題と循環型社会の形成に向けた基本的な考え方
SDGsの「目標12」では、持続可能な生産消費形態の確保が求められています。世界的な人口増加に伴ってエネルギー需要が拡大する中、資源の有限性が指摘され、企業の社会的責任として製品ライフサイクルを最適化し、資源効率性を高めていくことが求められています。また、海洋プラスチックごみ問題といった環境問題も世界的な広がりをみせており、「大量生産・消費・廃棄」に基づく従来の社会システムを維持するための条件が崩壊しはじめています。「廃棄物という観念のない社会」を構築するという共通の目標に向けて、「共創と連携」のもと、それぞれの役割を果たすことが重要となっています。
こうした考えのもと、RYODENグループでは、森林循環紙の使用や3Rの推進など、循環型社会に向けたコミットメントを推進してきました。廃棄物の排出を極力抑制するとともに、可能なものはなるべく再利用・再資源化して有効活用する循環型社会の形成に向け、全従業員が一丸となって取り組んでいます。あわせて、製品含有化学物質情報の適切な管理とスムーズな情報伝達にも注力しています。
社会課題への対応を通じて創出する価値
RYODENグループでは、廃棄物排出量の削減と再資源化率の向上(廃棄物のリデュース・リユース・リサイクル)に継続的に取り組むことによって、循環型社会の形成に貢献するよう努めています。具体的な取り組みとしては、FSC認証紙の利用によって守るべき自然の森の減少を食い止める一方、生産のために必要な森林が、持続可能な形で適切に管理される仕組みづくりに貢献しています。
製品における環境負荷物質削減の観点では、サステナブルな化学物質管理の実現に向けて、継続的に安心・安全な商品の調達を推進し、原材料・資材に含まれる環境負荷物質の削減に取り組んでいます。製品に使用される化学物質の透明性及び安全性を高めるとともに、取引先との協働のもと、環境負荷物質の代替を進めるなど、化学物質の取り扱い管理におけるベストプラクティスを展開することに努めています。
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ターゲット12.2
2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効 率的な利用を達成する。
ターゲット12.5
2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用 及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 率的な利用を達成する。
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ターゲット15.2
2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能 な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植 林を大幅に増加させる。
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ターゲット14.1
2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
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ターゲット8.4
2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導のもと、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
化学物質管理
化学物質管理の取り組みは世界中に広がりを見せており、企業においても諸外国の化学物質管理規則への対応は重要な課題となっています。当社グループは、製品含有化学物質情報の適切な管理とスムーズな情報伝達に注力しています。
管理体制の充実に向けて
当社グループは、2011年4月に製品含有化学物質情報を管理する専門部署を設立。お客さまのご要求に、営業部門と専門部署が連携を取り対応しています。専門部署設立の1年前、2010年4月にアーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)に入会。以降、製品含有化学物質管理に関する業界動向と最新情報のタイムリーな入手に努めています。また、JAMP発行のガイドラインを参考として、管理体制の充実に向け取り組んでいます。
多様なニーズに対応
仕入先様のご協力のもと、chemSHERPAをはじめ、JAPIAシート、ICPデータ、不使用証明書など、多様なニーズにお応えします。また、ProChemist/AS(電機電子業界)、IMDS(自動車業界)も対応しており、お客さまへの情報提供件数は、2021年度実績で約20,000件にのぼります。
化学物質情報の管理・伝達の流れ
環境家計簿
当社は2007年から社員に対して環境省が提供する環境家計簿の作成を推奨しています。
環境家計簿の作成することによって、会社での事業活動だけでなく各家庭で行っている環境負荷低減活動を「見える化」することができます。
その結果、各家庭での環境活動を見直すことができ、それが家庭での経費削減(節約)につながり、結果として地球全体の環境負荷低減につながっていきます。
環境家計簿における1家庭当たりのCO2排出量は年々減少しており、社員の環境への意識は年々高まっています。
当社は、環境・安心・安全でサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。